と言える事はなかなかない。
と言える人もなかなかいない。
でも私の中で絶対的に愛しているものがある。
それは
マンガ。
漫画。
まんが。
例えば
漫画のほかにも、エンターテイメントとして、映画や舞台(演劇やダンス)、音楽や文章、絵画や彫刻、オンラインゲームや雑誌、写真、ビデオなどは多々あるが、
私は中でも
漫画を愛してる。
一番面白いと思えるメディアであるんだと思う。
例えば、音楽を聴いて、時間を忘れたということが私にはない。
絵画や映像を見て、没頭したということも私にはない。
次点として、文章と舞台は好きだ。
小説を読んで電車を乗り過ごしたり、
いい舞台を見た日に、その日一日無条件に気分よく過ごしたり、時にはするのだ。
でも漫画が大好きだ。
かと言って色々な漫画を読みあさっているわけではない。
私がバイブルのように尊敬している漫画が二つある。
ひとつは榎本俊二の『ゴールデンラッキー』ともう一つは手塚治虫の『ブッダ』だ。
中崎たつやも手伝って、四国にお遍路に行ったくらい
私はブッダが好きだ。
ゴールデンラッキーなどはストーリーなんかは何もない。
お下品で、精巧で、絶妙で一部の人しか分からない漫画だ。
でも死ぬほど好きで、そんな漫画が書け、そんな環境に育ててくださった
神様仏様に感謝するくらいの逸材の漫画家と、思っている。
二つの漫画に実は共通点がいくつかある。
まずは、諸行無常ということ。
手塚治虫『ブッダ』は仏教の話だから、分かりやすいと思うが
主要メンバーと思っていた人物が平気で死んでしまうということだ。
ゴールデンラッキーにおいては『これ、面白いな』っていう観念が定着
する前にいつの間にか、
作者の『面白い』が変わっている。
リアルタイムに経験できる。
後は動物や人間(特に子供)の書き方に無駄がない。
どんな黄金比率で書いているのだろうと思われるくらい、絵がスマートである。
最近また別に好きなDVDがあって
これは漫画ではないが、
大人計画の宮崎吐夢の『今度も店閉まい』である。
単純に何枚か書いた絵にセリフをあてて、喋っていてるだけで
10話くらいのショートストーリーになっている。
そのセリフの内容や、間が最高。
例えば、邪馬台国が北九州にあったのか、大和(奈良)にあったのか
日本人が口論しているといきなり、藤岡弘、探検隊ばりの
洋服を着ている外人が
「モンガイカンダケド、チョットイイデスカ?」
と言って出てきて、邪馬台国はみんなの心の中にあるから、
本当はどこにあるかなんていいではないか
と、口論を諭すのである。
演劇をしている人はすごい!!と無条件に演劇人すべてを認めてしまうほど
面白い。
過剰かな?好みをこよなく愛すなんて。